釣り最強の偏光サングラス!いま選ぶべき偏光レンズメーカー、選び方のまとめ

釣り最強の偏光サングラス!いま選ぶべき偏光レンズメーカーと、選び方のまとめ

「釣り場で釣果を伸ばすなら、ロッドやリールよりも先に偏光レンズを買うべき!」

というのは経験者が口を揃えていう言葉ですよね。

でも、良い偏光サングラスを作ろうと調べても、性能についての情報がまったくない!なんとなく値段が高いものが良いものだ、と説明されるだけです。

それもそのはず。

偏光サングラスの性能は「偏光レンズ」で決まってしまうのですが、レンズの性能をちゃんと理解している人はほとんどいないからです。

さらにいうと、積極的に偏光レンズを開発しているメーカーはほとんどありません。

あんなにありがたがって買っていたブランドが ”じつは性能で劣っていた” なんて誰も知らないわけで、ブランドの社長だけが高笑いしていることもあるのです。

 

しかし安心してください。

数は少ないながら、高パフォーマンスな偏光レンズを作るのに心血を注いでいる光学メーカーも存在しています。

そこで今回は、「ハイクオリティな偏光サングラスを作りたい時に選ぶべきメーカー」と、「レンズを選ぶときの基準」をご紹介していきましょう!

(※かなり踏み込んだところまで書いてしまったため、もしかしたら消されるかもしれませんが、そのときはそのときです!)

 

▼ハイエンド素材を使った最高クラスのサングラスができました!
ミナミメガネオリジナル偏光サングラスはこちら

▼偏光レンズに詳しくなりたいならこちらの記事!
偏光レンズの素材は何がオススメ?徹底解説します!


スポンサーリンク


最強の偏光サングラスが欲しいならメガネ屋で作るべき理由

最初にメガネ業界の裏話からいきましょう。

世の中に出回っている偏光サングラスは、多くの場合において「ファッション用サングラス」というカテゴリーに入ります。

「偏光サングラス」として名乗れるものは数少なく、これはきちんと規格で決まっているんですよね。

じつは、メガネ用のレンズは薬事法で「一般医療機器」というカテゴリーで、一応、細かい決まりがたくさんあるのです。

 

つまり偏光サングラスって何でもいいわけではなく、もちろん性能の面においてもそうですが、将来的な目のことを考えると光学メーカー製の偏光レンズを選ぶほうが格段に安心できます。

とはいっても光学メーカー製のレンズが必要となれば買える場所がメガネ屋に限定されるため、敷居が高いような気になるかもしれません。

ですが、レンズの入れ替えだけなら1万円前後から手に入りますし、リールやロッドなど他の釣具と比べると意外と安いものです。

 

なんなら一番最高クラスのハイエンド品にしても1セット2万程度です。

リミテッド、エクスチューン、AIR、EX、アルティメイト、、、聞き覚えのあるこれらと比べると腹を括りやすい価格ですよね。

ロッドやリールのようにモデルチェンジや性能低下はほとんど無いので、一回買うと壊れない限り(5年以上は余裕で10年以上も可)使える、つまり実質無料というわけです。

偏光サングラスをメガネ店で買うイメージがない人もいるでしょうが、やはり餅は餅屋、グーグルマップで口コミを見ながらお近くのメガネ店に一度足を運んでみてください。

 

まず、偏光レンズの大事さから!

この記事は「釣り最強 偏光サングラス」で検索されているようなので、もはや説明不要かもしれませんが一応画像でわかりやすく説明しますね。

まずは、下記の画像2つを明るさMAXにして見比べてみてください。

ポラマックスプロのネオライトグレーの見え方比較用

偏光レンズ使用前

ポラマックスプロのネオライトグレーのレンズを通して見たとこ

PolarMax Pro:ネオライトグレー装着時

肉眼で見えるのと同じように頑張って撮影しました。無加工です。

「今日ベイトいないねー」

って思って偏光サングラスを掛けたらビックリするほど泳いでいた、みたいなことは上記画像を見ればわかるはず。
(※2枚の時間差はコンマ数秒以内ですから、魚の位置はほぼ変わっていません)

通常のサングラスとは違って、明るく見えるのに光のギラギラとした反射を抑えているのがわかりますか?

 

そうなんです!これが「偏光」なんです!

偏光サングラスというのは、通常のサングラスに加えて、特殊なレンズで「眩しさを軽減させる(偏光)機能」が付属したものです。

主に使われるのが釣り、そして雪道のドライブや、芝目を読まなければいけないゴルフなど、光の反射が邪魔になる場面で使われるものなんですよね。

 

そして、釣りの場合はとくに重要で、光の反射を消すと様々なメリットが出てくるのです。

  • ラインがめちゃくちゃ見やすくなる
  • 潮目がよく見えるようになる
  • モワモワとした薄いナブラが見える
  • ベイトの種類を確認できる
  • ストラクチャー(沈み根)がわかる
  • ラインのフケ、ウキの沈み、チェイス確認

このように、様々なメリットが出てきますから釣果にも当然のように繋がります。

もちろん、従来のサングラスのように目の保護もバッチリこなしてくれます。

太陽光からのUVをしっかりカットするので、あの釣行後の目の疲れも格段に違いますから。

 

もちろん、上記の写真よりも肉眼のほうが魚の動きをハッキリ視認できるため、もっとすごい世界も見えるようになります。

一度も使ったことがないなら今まで使っていなかったことを後悔します。

▼カラーごとの見え方比較ページもあります
RARTS: https://minamimegane.com/2022/11/20/rarts-comparison/

PolarMax Pro: https://minamimegane.com/2023/08/01/polarmax-pro-color/

 

偏光サングラスはレンズメーカー選びが最重要!

偏光レンズの選び方とは?

さて、最強の偏光サングラスは「最強の偏光レンズ」が性能を決めることがわかっていただけたでしょうか。

とはいっても冒頭でお話したように、レンズの選び方なんて一般のお客さまにわかるわけがありません。

メガネ店に関わる人間でも性能差を語れる人はごく一部でしょう。

なので、60年以上続くメガネ屋の店長が、たくさんのレンズメーカーの中からここしかない!と思うメーカーを今回ピックアップしています。

メーカー紹介は記事後半にありますが、まずはレンズ性能の差をご理解いただきたく、少し長くなりますがご説明していきますね。

 

※備考:偏光サングラス?偏光グラス?偏光レンズ?

言葉がわかりずらいと指摘があったので追記しておきますね。

  • 偏光サングラス:偏光レンズとフレームがセットになったもの
  • 偏光グラス:偏光サングラスの略称
  • 偏光レンズ:レンズ単体

当店のブログではこういう使い分けをしています。

といっても、メガネ屋で偏光サングラスの話をするときはなんとなく話してもらえればちゃんと伝わるため、使い分けは適当でいいと思います。

 

偏光レンズのメーカーを選ぶときに見るポイント!

用途にあわせてメーカーを決めよう!

さて、この項目がこの記事のメインの部分、あまり語られない偏光レンズ選びのキモになります!

偏光レンズメーカーには各特徴がありますが「釣り最強サングラス」を知りたいのであれば、素材や製法を理解しておいたほうが良いのです。

ロッド説明における東レのT1100GとかシマノのスパイラルコアXみたいな話になりますが、偏光サングラスは一度買えば数年使うので買う前に知っておくとかなり有利です。

  1. レンズ素材
  2. 偏光フィルター素材
  3. レンズ製法

これを頭に入れておくとメーカー選びがスムーズになります。

素材の話はなぜかタブー的な部分があるため、メーカーHPで説明されることはありませんし、ここまで書いているブログも他にありません。

覚えることは上記3つだけですので、ぜひ頭に入れてみてください!

 

ポイント1:レンズ素材

偏光レンズの検査工程

プラスチックレンズといっても種類がいくつかあって、現在の大手光学メーカーが扱っているプラスチック素材はおもに、

  • 「MRシリーズ」
  • 「CR-39」

という2種類になっています。

メガネ屋で扱っているプラスチックレンズはほぼMRシリーズで、性能的に劣るCR39はドンドン消えていっていますが、まぁ基本的にはどちらかで作られています。

これ以外のプラ素材だと、NXT、ポリカーボネート、トリアセテート、アクリル、量販店の謎素材、などがありますが、一般的ではないためここでは割愛しましょう。

MRシリーズは、CR-39の上位素材として開発された経緯がありますので、それぞれレンズへの成型方法や素材特性が違ってきます。

 

【MRシリーズ】

MRシリーズは1987年に日本の三井化学で開発された最新素材で、

  • メリット:耐久性・加工性が良い、薄く作れる
  • デメリット:価格が少し高くなる。色収差で劣る。大手の光学メーカー(レンズ会社)しか作れない

(※MRシリーズは用途に応じていくつかの種類にわかれています)

簡単にいうと、今のところ選ばれたメーカーしか扱うことのできない優れた素材です。

年数を追うごとに新開発が進んでいるのも特徴の一つですね。

 

【CR-39】

CR-39は第二次世界大戦中(1940年頃)にアメリカで開発された素材で、

  • メリット:コストが安い、色収差が少ない
  • デメリット:耐久性が悪い、加工性が悪い

という特性があります。

偏光レンズにおいてはその性質から耐候性が悪く、水分にも弱いというデメリットが解消できません。

また、中価格帯のレンズはCR-39であることが多いです。

 

【格安偏光サングラスはポリカーボネートレンズが多い】

  • メリット:大量生産ができるので安い
  • デメリット:耐久性が悪い、偏光度が出ない、明るく作れない

偏光フィルムを貼り付けたプラスチックをプレス機で打ち抜いて大量生産するポリカ製の安価なレンズ。

2000円~1万円以内の偏光サングラスはほとんどがポリカです。

※「OAKLEY」が自社開発したポリカは次元の違う別物ですので混同しないようにしてください

 

というように、同じ偏光レンズといっても、それぞれ使われている素材によって特性があります。

いま現在の「メガネ用のレンズ」では、性能的に優れているMRシリーズへ切り替えが行われていて、CR-39を取りやめるメーカーも増えました。

偏光レンズにおいても、コンベックスなどがCR-39の取り扱いを止めたことで、今ではごく一部のブランドしか取り扱っていません。

とくに、CR-39が唯一優れている部分の色収差(アッベ数)に関しては日常使用でほぼ知覚できないレベルの話ですし、コスト面も昔から比べるとCR-39とMRシリーズの価格差がほとんどなくなりましたからね。

ただ、MRシリーズのレンズを作るには、初期の設備投資に巨額資金が必要なため、まだ大手光学メーカー以外では手を出しにくそうです。

 

ポイント2:偏光フィルター素材

偏光フィルターの作業工程

偏光レンズの中には偏光フィルター(偏光膜)というものが入っています。

そして、フィルターの素材よりも、フィルターの染色方法によって扱いが変わってくるんですよね。

染色方法はおおまかに下記の2種類。

  • 染料系フィルター
  • ヨード系(ヨウ素系)フィルター

ヨード系というのはメガネ業界独特の呼び方で、光学の世界ではヨウ素系と呼ぶことのほうが多いですね。

 

【染料系フィルター】

  • メリット:耐久性にとても優れる、熱に強い、水に強い
  • デメリット:明るい色を作りづらい
  • 色抜け:赤抜けしやすい

 

【ヨード系(ヨウ素系)フィルター】

  • メリット:明るくできる(染色性に優れている)
  • デメリット:耐久性で劣る、紫外線で劣化しやすい、水に弱い
  • 色抜け:青抜けしやすい

 

上記、2種の大きな違いは耐久性。

とくに染料系は、ヨード系の2倍程度の寿命があるといわれています。

また、ヨード系の最大の弱点である「紫外線で劣化する・水に弱い」という性質は、サングラスの用途で考えるとあまり向いているとはいえませんよね。

釣りで使うなら圧倒的に染料系フィルターの方がオススメでしょう。

 

【※小話】

ただ、偏光フィルターはサングラス用途だけではなく、スマホや液晶テレビのパネルにも使われている技術が流用されています。

レンズ素材よりも、フィルターのほうが開発スピードが早いのです。

もしかしたら今日書いている内容が1年以内に変わってしまう可能性もあるかもしれません

 

ポイント3:レンズ製法

偏光レンズが出来上がったところ

ここが最強の偏光サングラスを手に入れるために一番重要な部分、安いレンズと高いレンズの価格差につながるところです。

偏光フィルムとレンズ素材の組み合わせ方、つまりはレンズ設計のキモになります。

  • ワンブロック成型(MR素材)
  • 貼り合わせ成型(CR-39)
  • フィルム貼り(安価なレンズ)

よくあるのはこの3種類、上から順番に性能順で並べました。

大手の光学メーカー製偏光レンズは、上2つがメイン。

 

ワンブロック成型も、貼り合わせも、両者ともレンズとレンズの間に偏光フィルターを挟んでサンドイッチしているのが特徴です。

  • ワンブロックは、フィルムに接着成分を高温で溶け込ませた融着タイプ
  • 貼り合わせは、フィルムとレンズ素材を接着剤で貼るタイプ

という方法になり、ワンブロックは融着なのでガッチリくっつく、つまり強度や耐久性が上がります。

偏光レンズの商品説明欄に「ワンブロック成型」と書かれていればワンブロック形成、書かれていないなら「貼り合わせ」という方法が取られているケースが多いので気にしてみてください。

 

そして、そこからものすごくランクを落とした「フィルム貼り」。

おもにサングラスとセットで1万円以内の量産型偏光サングラスで使われている手法のことです。

レンズの表面に偏光フィルムが乗っているため傷がついたり剥がれたりしやすく、コスト面以外のメリットがありません。

似ているものにHOYAの偏光コーティングがありますが、あちらは内容が特殊すぎるので後述(HOYA紹介の項)します。

 

偏光レンズ四天王

偏光レンズ四天王

偏光レンズを作っているメーカーには四天王とでも呼ぶべき存在があります。

この他にも偏光を作っているメーカーはたくさんありますが、技術的に考えるとこの4社だけ覚えておけば問題ありません。

それぞれに下記のような特色があります。

  • コダック:MR素材・染料系
  • タレックス:CR-39・ヨード系
  • 伊藤光学(RARTS):MR素材・染料系
  • コンベックス: MR素材・染料系

ざっくりいうと、

■ 価格が高くても良いものが欲しいならコダック

■ 知名度ではNO1のタレックス

■ コスパ最強と言われる伊藤光学のRARTS

■ レンズに明るさを求めているならコンベックス

という感じです。

さぁ各社の細かい部分をご紹介していきましょう!

 

究極の偏光レンズ!コダックの「PolaMAX Pro(ポラマックスプロ)」

コダックのポラマックスプロ

公式サイト http://sajapan.jp/
プラスチック素材 MRシリーズ
ガラス素材 無し
偏光フィルム 染色系
レンズ成型 ワンブロック成型
可視光線透過率 16~30%
価格帯 ¥20000~(1セット)

偏光レンズ界のハイエンド「コダック PolaMAX Pro」。
(※無印のPolaMAXではなく、PolaMAX Proを選んでください )

光学メーカー(簡単にいうとレンズ屋さん)の営業さんがこぞって、コダックが一番すごい!と手放しに褒めるぐらいに、業界内ではとても有名なレンズです。

よく偏光レンズの比較対象として「PolaMAX」を出している業者さんがいますけど、そっちはプロが足りてない!

コダックの真骨頂はトップオブトップの「PolaMAX Pro」ですね。お間違えなきよう。

 

PolaMAX Proをざっくりいうと、従来の偏光レンズPolaMAXにプラスして、ネオコントラスト機能とUV420カットがついた究極のレンズ。

UV420もすごいのですが、ネオコントラストを偏光レンズに乗せたのがすごいのです。

見え方が明るくてコントラストがパキッと出ますし、メガネ業界での評価も最高なのですが、唯一、広告がものすごく下手なので認知度がとても低いのが難点。

レンズの値段が1セット2万円~と中々に高いのですが、一度使ったらこの性能がたった2万で買えるのか・・・!ってなります。

普通の偏光レンズがストラディックなら、ポラマックスプロはステラです。使ったら言っている意味がわかります。

今まで使っていた偏光サングラスが嘘のように、気持ち悪いぐらいパキッと見えます。

 

頭一つ抜けている超機能性

正直な話をいうと、よくネットで見かけるメーカー比較の画像などは、素材としてランク下のポリカーボネート製のレンズやアクリルレンズと比べたものばかり。

つまり、「大人の事情を抜きにして、どのレンズが最強か?」という話をすると、コダックのPolaMAX Proが最強!となるのです。

偏光に慣れている方でもびっくりするぐらい視界が変わります。

釣りだけではなく、ゴルフ、野球、スノーボード、ドライブなど、なんでも使える最強のレンズをぜひ一度お試しください。

参考:レンズごとに水面を比較した画像です≫ https://minamimegane.com/2023/08/01/polarmax-pro-color/

 

コダックは認知度が低すぎる問題

コダックは、大雑把にいうと「良いものを作れば売れる」という職人気質な考え方のメーカーです。

カラーラインナップが限られていたり、パンフレットやHPが一般ユーザー向けではないため、お客さまへの説明が難しいという小売店泣かせな部分も。

この記事で初めて名前を知った方も多いのではないでしょうか。

 

その他、コダックポラマックスプロの細かい仕様についてはこちら
究極の偏光レンズ「PolarMax Pro(ポラマックスプロ)」の魅力を解説します!

 

カラーにこだわる人のタレックスの「PPL75」


※タレックスは当店で取り扱いしていません

公式サイト https://talex.co.jp/
プラスチック素材 CR-39
ガラス素材 取り扱い有り
偏光フィルム ヨード系
レンズ成型 未記載
可視光線透過率 6~30%(偏光度99%)
価格帯 ¥12100~(1セット)
※ハードマルチコートの価格です

(※商圏の関係で当店ではお取り扱いしていませんが、偏光レンズの話でタレックスを外してしまうと公平さに欠けてしまうため入れています。あしからずご了承くださいませ)

タレックスはいうまでもなく偏光レンズ界の帝王。日本で偏光レンズを流行させたという、業界の歴史を作ってきた実績があります。

とくに、バス釣りをしているなら知らない人はいないのではないかと思うぐらいどのプロアングラーも使っていますよね。

ネット上でも好意的な意見が多く、知名度の高さとユーザー満足度が魅力です。

今回紹介している中でも一番ユーザー心理を理解しているメーカーで、用途に合わせたドンズバなカラーラインナップは圧倒的王者の貫禄でしょう。

 

認定プロショップの安心感

タレックスでは認定プロショップという制度を作っていて、タレックスを扱っている店舗は認定を受けなければいけません。

直接メーカーから技術研修や接客指導を受ける仕組みはタレックス以外に無いため、タレックス認定ショップは一定以上の技術力を持った店舗という安心感がありますね。

 

ノンコートレンズが安い

偏光レンズにコーティング無しだとレンズ価格がほぼ半額になります。

一般的には使わない(耐久性がないので厳しい)のですが、レンズ価格が半額に抑えられるため、色を試したいとか、ほとんど使わない、毎年買い替えるので使い捨てで良い、などの用途ではコスパ最強かもしれません。

 

※タレックスは通販禁止

タレックス最大のデメリットは「通販でのレンズ加工」が禁止されていることで、タレックスレンズをオーダーしたいのであれば必ず路面店に足を運ぶことになります。

裏技として、タレックスの公式サイト オンラインショップでセット品(サングラスになっているもの)を購入、もしくは釣具屋でDAIWAの釣り用偏光レンズ(一部純正採用です)を買う、などで手に入れる方法も、一応あるにはあります。

たぶん通販できる製品もプロショップ基準で加工されているはずです。

とはいっても、アマゾンなどで買う場合、釣具屋の店頭で長年ディスプレイされているような紫外線で傷んでいる偏光サングラスに当たってしまう可能性もあります。ヨード系偏光フィルムは一般的に寿命が3年ほどと言われています。

もし通販で買うのなら、新作として発売されたばかりのサングラスを購入するのが一番良いかもしれませんね。

 

コスパを求める人は伊藤光学の「RARTS」

RARTSの偏光レンズバナー

公式サイト https://rarts.jp/
プラスチック素材 MRシリーズ
ガラス素材 無し
偏光フィルム 染色系
レンズ成型 ワンブロック成型
可視光線透過率 11~36%(偏光度99%)
価格帯 ¥9900~(1セット)

伊藤光学の「RARTS(アーツ)」は最近になって出来たブランドなので認知度は少ないですが、圧倒的コスパで業界を賑わしていますね。

どれぐらいコスパがいいかというと、他のメーカーが同じ仕様で作ると価格が1.5倍になります。そういうレベルの価格設定になっています。

この価格帯で提供できる理由は、伊藤光学はメガネ用のレンズを作っている大手光学メーカーなので、ノウハウと技術を流用してコストカットをしている、という裏事情があるわけです。

とくに伊藤光学はレンズへのコーティングが世界最強といっても良いほど強力です。

標準コートだけでも十分すぎるほど性能が高いため、他メーカーのようにハードコート追加費用がかからないのもコスパの良さを後押ししてくれてます。

コダックのPolaMAX Proがステラなら、こちらはツインパワーぐらいの性能があると考えてもらえればわかりやすいです。

 

偏光レンズ業界の革命児

伊藤光学は「世界最高水準のコーティング」といわれているメーカーで、偏光レンズにも「メガネレンズで手に入れたノウハウ」が惜しみなく注ぎ込まれています。

とくにプラスチックレンズでは、コーティングの良し悪しでレンズの耐久性能が大幅に変わります。

つまり世界最高水準のコーティングというのは、言い換えると世界トップクラスの耐久性能をもつ偏光レンズ、といってもいいわけですね。

RARTSは釣り専用という触れ込みで作られたブランドですが、各種スポーツ用、ドライブ用、ゴルフ用、ぐらいの用途なら余裕で賄うことが可能なのです。

一言でいうと、「偏光レンズに必要なものが全部盛り」なので、お手軽価格でこのクラスのレンズが手に入るようになったのはメガネ屋視点からみても革命なんですよね。

また、屈折率と加工性の良いMR素材が使われているため、度付き偏光で世界最薄になる1.74が使えたり、ナイロールやツーポイントへの加工も可能です。

参考:RARTSの水面見え方比較 ≫  https://minamimegane.com/2022/11/20/rarts-comparison/

 

軽く見られがちな一面も

RARTSの偏光レンズは、他メーカーのレンズと比較するととにかく安い(といっていい値段なのかはアレですが)のが特徴です。

「安ければ安いほどいいじゃないか?」と思われるかもしれませんが、じつはあまりに安くしすぎていると「性能も値段なりなんじゃないか?」と思うのが人情というやつです。

でも、使われている素材は「MRシリーズ」という高級レンズ素材、偏光フィルターには熱や水分に強い「染料系フィルム」という贅沢な仕様。

さらにコーティングは世界トップクラスの伊藤光学だし、カラーも後発メーカーの強みを活かしたフルラインナップ、本当にこの価格で売られているのが信じられないレベルなのはメガネ業界だと当たり前の話。

お客様の大多数は「良い偏光レンズは高い!」という認識をお持ちなのですが、RARTSの偏光レンズは他メーカーと変わらないレベルで一度掛けるとびっくりされます。

 

その他、RARTSの細かい仕様についてはこちら
【コスパ良すぎ!】釣り用偏光サングラスに伊藤光学の「RARTS」が最強な理由とは

RARTS+人気フレームのオリジナルセットはこちら
ミナミメガネオリジナル偏光サングラスセット!

 

日本一明るい偏光レンズ!コンベックス「PolaWING SPX」

ポラウイングSPXのバナー

公式サイト http://www.combex-net.co.jp/
プラスチック素材 CR-39・MRシリーズ
ガラス素材 有り
偏光フィルム ヨード系
レンズ成型 ワンブロック成型
可視光線透過率 12~38%
価格帯 ¥11000~

コンベックスは自社染色が得意なメーカーで、日本一明るい偏光レンズ(偏光度99%を保ったまま可視光線透過率38%)が魅力です。

また、偏光レンズでは珍しいCR-39(生産終了しました)とMR素材の2種類を扱っているので、自分の用途に合わせて作ることができます。

元々MR素材(SPX160)は度付き用のラインナップとして出されていますが、度数を入れない場合でも予算に余裕があるなら耐久性に優れたMRシリーズをオススメしています。

今回紹介してきた4社の中では一番知名度が少ないメーカーですが、昔からコンベックスは一定の人気があり、とくに渓流釣りが好きな人は聞いたことがあるはず。

偏光レンズマニアになると大体一本は持っているみたいです。

 

明るい偏光レンズは使い道が非常に多い

コンベックスの強みは明るい偏光レンズで、スペックに記載された透過度は他メーカーと僅差とはいえ、実際にはカラーの関係でもっと明るく見えるようです(見え方には個人差があります)。

そして、堅実なレンズを作り続けていることが評価されて、シマノの釣り用偏光サングラスに一部純正採用されている実績もあります。

一番人気のシューターグリーンは「これじゃないとダメ!」という熱狂的なファンがいるぐらい有名なカラーだったりするんですよね。

意外と偏光レンズというのは使っているときの暗さが気になるものなので、今までの痒いところに手が届く一本を作りたいならぜひお試しください。

朝マズメや夕マズメ釣行で「あと少し見えたら!」を感じることの多い方は、ぜひ手にとってみてください。

 

その他、ポラウィング SPXの細かい仕様についてはこちら
【メガネ屋が解説】偏光レンズに明るさを求めるなら「POLAWING SPX」はいかがでしょうか?

 

※番外 遠近両用から強度近視まで偏光できるHOYAの「ポラテック」

HOYA-minamimegane

HOYAはメガネ用レンズの国内トップメーカーです。

そして、偏光レンズを作っている全メーカーの中で唯一、他にない技術「コーティングで偏光してしまう」という変態的な製品を開発していたりします。

これは従来のポリカーボネート製偏光レンズ(安いサングラス)のようなレンズ表面のフィルム貼りではなく、メガネ用レンズを使った表面コーティングの技術になっていて別物です。

そのため安い偏光サングラスのフィルム貼りのような歪みも出ないし、耐久性も段違い。

 

何よりメリットが多く、

  • 遠近や強度近視など、レンズ選択の自由度がとても高い
  • 偏光フィルムを挟み込まないのでレンズの厚みが出ない
  • レンズ内での接着剤が剥離しない

という、一般的なメガネ用レンズと同じような選び方ができる画期的な内容になっています。

 

強度近視などの視力問題で今まで偏光サングラスを作れなかった方でも、ポラテックならコーティングなので対応できる驚異的な自由度があります。

ただし、1セットで2万~という価格がネックで、遠近両用の偏光レンズや度付きレンズの方が選ぶレンズコーティングなのでもっと価格が上がるという側面も。

とはいっても、HOYAレンズを扱っているメガネ屋なら購入可能ですし、どこの眼鏡屋でも扱っているので手軽に手に入るのはメリットですね。

※HOYAグループにはHOLTという下位ブランドがあるため、HOYA取扱店といってもHOLTしか扱っていない店では買えないかもしれません。

 

偏光レンズはメガネ屋で作るのが正解です!

minamimegane-tennai

今回の記事を書くにあたり、ほかにどういう偏光グラスが売られているのかを調べてみたところ、まぁまぁエグい商売をしているメーカーもいました。

もし、偏光度が99%といいながらじつは90%しかなくても、お客さん側でそれを調べるのは困難ですし「理論上でその性能はありえない」というようなものも売られています。

性能を数値化しにくい偏光レンズでは、良いものも悪いものも「偏光サングラス」というカテゴリーでまとめて扱われてしまいます。

中には真面目に作っているメーカーもあるかもしれませんが、性質上、フレームと左右レンズセットで1万円を切るものは様々なデメリットを内包することになると考えてください。

 

そして、これをいうとポジショントークのように聞こえるかもしれませんが、メガネ屋でオーダーする偏光サングラスは買えるものの中で最高峰です。

つまり最強の偏光サングラスはメガネ屋でしか買えません。

光学メーカーのものすごく頭のいい技術者たちが労力・予算・ノウハウ、を惜しみなくつぎ込んだレンズは、メガネ屋でしか扱えないのです。

もちろん、当店で買わなくてもいい(本音は買って欲しいけど)ので、偏光サングラスだけはできるだけメガネ屋でちゃんとしたものを用意してください。

海外製だから安くていいものがある、なんて都合の良いことはアパレル業界などとは違ってメガネ業界だとありえませんから。

さらにいうと、変なサングラスを無理に使ってしまうと、目には相応の負担がかかります。

長年使っていると違いがわかってくると思いますが、その違いがわかるころには目へのダメージは計り知れないものになっている可能性があるのです。

よくある歪みや偏光酔いについても対応できるお店だと間違いないと思います。

 

最初の一本はハイカーブレンズをなるべく避けて!

ハイカーブレンズ例

スポーツ用サングラスのようなハイカーブのフレームに偏光レンズを入れるのが釣りプロの間で流行っていますよね。

じつはこのハイカーブ、偏光酔いの原因として大きな割合を占めています。

とくに度数入りのレンズを作る方は、偏光酔いの影響を受けやすいといわれていますのでお気をつけください。

細かい説明をすると長くなるので省略しますが、レンズカーブがキツければキツいほど敏感な方は偏光酔いしたり、酷いときは階段の段差がわからなくなることもあるんですよね。

人によってはまったく感じないこともあるようですが、それでも自分の体質を理解していない場合、なるべく最初は選択肢から外したほうが無難です。

4~6カーブ(敏感な人は4カーブ)以内から選ぶとサングラスを装着したときの違和感がかなり少なくなると思います。

※レンズカーブはフレームによって最初から決まっています。

 

まとめ

釣り最強の偏光レンズ、ぶっちゃけると用途によって違うから一概にどれが正解とかはありません。

フカセ釣り最強ロッド!エギング最強ロッド!なんて言われても、みんな意見が食い違うのと同じです。

メガネ屋からいわせてもらうとコダックの「PolaMAX Pro(ポラマックスプロ)」ですが、最強の定義がコスパになると伊藤光学の「RARTS(アーツ)」になりますもんね。

とりあえずのところは、今回紹介した4ブランド+1は偏光レンズの中でも最高峰になりますし、この中から選べばレンズ選びの段階で失敗することはほぼありません。

今回の記事で、あなたの理想の一本を作るお手伝いができれば幸いです。

 

▼偏光レンズに詳しくなりたいならこちらの記事!
偏光レンズの素材は何がオススメ?徹底解説します!


スポンサーリンク


-メガネのレンズについて