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NFT初!? 日本のメガネブランドが世界へ発信する異例のNFTアートとは?

NFT初!? 日本のメガネブランドが世界へ発信する異例のNFTアートとは?

メガネブランド初のNFT(Non Fungible Token)をご存知でしょうか。

先日、「TOKIWA made(トキワメイド)」「SUNgrazie(サングラッツェ)」という日本の2ブランドからNFTが登録されました。

まだ大々的に取り扱われてはいませんが、メガネ業界では密かにこういった新しい試みがスタートされています。

ブロックチェーン×メガネブランド、という面白い取り組みなのでご紹介していきましょう!

(※この記事では、NFTの詳細や買い方については長くなるので割愛しています。予めご了承くださいませ)

 


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メガネNFTブランドの詳細

  • TOKIWA made(トキワメイド):上出眼鏡
  • SUNgrazie(サングラッツェ):Filton

この2つはどちらも国産ブランドで、高級メガネの生産地として有名な鯖江の会社です。

TOKIWA madeは「株式会社 上出眼鏡(うえでがんきょう)」という老舗OEM工場の自社ブランド、

SUNgrazieは「Filton(フィルトン)」というアート系ブランドがNFT用に新しく作ったブランド名になります。

 

TOKIWA made(トキワメイド):株式会社 上出眼鏡

TOKIWA madeのブランド紹介

NFTブランド「TOKIWA made」を作っているのは、鯖江を代表する大手メーカー、1951年創業で70年以上続く「株式会社 上出眼鏡(うえでがんきょう)」。

上出眼鏡はお客さまの耳に入ることのほとんどない会社ですが、じつはいくつもの世界的に有名なハイブランドのOEMを手掛けていて、業界では知らない人がいないぐらい有名な老舗企業です。

3代目の社長になってからは、自社ブランドとして「TOKIWA made(トキワ メイド)」をスタートさせたり、有名人とコラボしたりと、精力的に動いています。

メガネNFTの先駆けとしてこれほど適任な会社は他にないでしょう。

 

SUNgrazie(サングラッツェ):Filton

サングラッツェのブランドロゴ

NFTブランド「SUNgrazie」を手掛けているのは、2021年創業の新ブランド Filton(フィルトン)。

ブランド自体は2021年からですが、前身となる「Ie bouton」を2014年からフランスで売っていた実績を持つ実力派です。

メガネを芸術作品のようにをコンセプトに、鯖江に受け継がれてきた技術と革新的なデザインを組み合わせて作られるフレーム。

アーティスティックな感性は、どれも今までにないスタイルを確立しています。

フィルトンのブランド紹介記事はこちら

 

ご紹介するメガネNFTはこちら!

冒頭でも説明したように「TOKIWA made」と「SUNgrazie」2ブランドの製品サンプルを、今回無理を言って貸していただきました。

実物とNFTを見比べてみましょう。

 

TOKIWA made 「T-1951」

まずはTOKIWA made 「T-1951」のご紹介から。

T-1951のNFTメガネ

現物の写真はこちらで、

 

TOKIWAmadeのNFTメガネ画像

NFTはこのようになります。

ちなみにこのT-1951は、熟練老舗工場のありとあらゆる高等技術を使ったハンドメイドフレームなのに、ブランドライセンスが載っていないので国産メガネとして最高のコスパを誇っています。

今のところサングラスはNFT用でしか作られていませんが、メガネフレームは販売されているので、ぜひ一度手にとって見てほしいです。

 

【NFT概要】

NFTクリエイター名の TueDe1951 Collectionは、上出眼鏡の代表 上出 貴之(うえでたかゆき)さんのT,Uedeを繋げたもので、1951は会社の設立年を指しています。

代表者の名前が入った肝入りのコレクションということで期待が高まります。

詳細はこちらから

 

SUNgrazie「Aiguille」

サングラッツェのメガネNFTは、トキワメイドから比べるとアート寄りな雰囲気、ヴィンテージタイプの個性的なクラウンパントですね。

クリエイター情報については長くなるため後述します。

先にメガネを見ていきましょう。

サングラッツェのNFTメガネ

現物はこちらで、

 

サングラッツェのNFTメガネ

こちらのNFTは、先ほどのTOKIWA made とはまた雰囲気が違いますね。

メガネの設計図のような見た目です。

SUNgrazie は、前述のT-1951シリーズとは違い、NFT用として作られたブランドです。

 

【NFT概要】

Masterpiece(傑作)
Charity(チャリティー)
Heartdisease(心臓病)
exclusive(エクスクルーシブ)
I want to save people with the same heart disease as me(私と同じ心臓病の人を救いたい)

Donate a portion of the sales of NFT works to charity
(NFT作品の売り上げの一部をチャリティーに寄付する)

A designer who spent his school days at an art club when he was born with heart disease and couldn't play sports. A whimsical art that nostalgic for the days when he was a student, a glasses designer who is active in Japan
(心臓病で生まれ、スポーツができなくなった頃、アートクラブで学生時代を過ごしたデザイナー。 日本で活躍するメガネデザイナー、学生時代を懐かしむ気まぐれなアート)

Get one pair of glasses and sunglasses in the world I draw for NFT purchasers only, and get secret words on Instagram DM
(私がNFT購入者のためだけに描いた世界で、眼鏡とサングラスを1組入手し、InstagramDMで秘密の言葉を入手してください)

The NFT I draw is the design and drawings of Hand made in JAPAN eyeglasses and sunglasses.
(私が描くNFTは、ハンドメイドのJAPANメガネとサングラスのデザインとドローイングです。)

This NFT guarantees the quality of eyeglasses and sunglasses.
(このNFTは、眼鏡とサングラスの品質を保証します。)

We issue NFT guarantee in the world's first eyeglass industry and sell limited one-by-one realistic eyeglasses or sunglasses. Enjoy NFT art, NFT drawings, NFT guarantee and NFT glasses realistic collection. Thank you for your purchase
(世界初の眼鏡業界でNFT保証を発行し、限定された1つずつリアルな眼鏡またはサングラスを販売しています。 NFTアート、NFT図面、NFT保証、NFTメガネのリアルなコレクションをお楽しみください。 ご購入いただきありがとうございます)

~商品情報より引用~

こちらのNFTクリエイター名は「near the park」。

Filtonデザイナーの田邉卓也さんが幼い頃から心臓病を患っていて、こちらのNFTの売上の一部を心臓病のチャリティとして寄付されることが書かれています。

 

Get one pair of glasses and sunglasses in the world I draw for NFT purchasers only, and get secret words on Instagram DM
(私がNFT購入者のためだけに描いた世界で、眼鏡とサングラスを1組入手し、InstagramDMで秘密の言葉を入手してください)

とくにこの一文が印象的で、サングラスとNFTを同時に手に入れるとなにか特典があるのかもしれません。

特設のホームページもできるそうで、何かワクワクすることが始まりそうな予感がしますね。

詳細はこちらから

 

メガネのNFTで何をしたいのか

オープンシーで販売されているNFTメガネ

いま様々なハイブランドがNFTに挑戦している中、NFTメガネブランドはどこを目指すのでしょうか。

じつはメガネだけの話ではなく、NFTという技術自体の歴史が浅いため、まだ世間的にみてもブロックチェーンを使って何が出来るのかはまだ模索されている段階なのです。

つまり、NFTという仕組みは、使用できる用途が自由すぎて「これぞ!」というような使い道がうまく定まっていないわけですね。

なのでメガネNFTも枠組みとしては作られていますが、これが将来的にどのように運用されていくのかはまだはっきりと分かっていない部分があります。

現時点でわかっているのは下記2つです。

 

メガネのNFTを保証書代わりに

NFTメガネは保証書の代わりになる

メガネを従来のNFTのようにアート作品として出すだけであれば、業界にとってとくに価値はないですし面白みもありません。

なので今回の2ブランドが作ったメガネのNFTには付加価値をつける試みがあります。

それが、

「限定メガネ(リアルで販売された分)購入者へ配られる唯一無二の保証書」として使えるようにする

といった内容です。

初回に売られているNFTはリアルメガネを買う場所がないため、おそらく初期ロットとしての価値のみになりそうですが、今後販売されるNFTはリアルとの紐づけが期待されています。

リアル販売のメガネをどの程度作っていくつもりなのかはわかりませんが、今までありそうでなかったブロックチェーンを使った「メガネの保証書」という考え方は面白いですよね。

 

今後の展開は・・・

また、最近ではPlay to Earn(プレイトゥーアーン)のようにゲームで稼ぐことが流行ってきていますし、NFTの能力を加味すればほかにも挑戦できることは無限大にありそうです。

まだまだ他にも使い方は多彩にあり、将来的にはメガネとアプリを連動させてGPSで地図を作ったり、ビッグデータを提供して稼ぐ、というような方法も出てくるかもしれません。

ぜひ今後の動向にも注目しておきましょう。

 

メタバース向けのNFTメガネブランドも展開予定です

サンドボックスに展開されるメガネブランド サングラッツェ

また、

TOKIWA made は「TOKIWA made since1951」、

Filton は「SUNgrazie(サングラッツェ)Created by Filton」、

として、メタバース(仮想空間)に向けてブランド展開する動きもあります。

初期はアバター向けのメガネやサングラスを用意しているそうで、詳細は明らかにされていませんが、2022年7月にSandbox内での発売が予定されています。

マーケティング的にみて一番最初に、メタバースで一番有名なサンドボックスへ出店するのは鉄板ですし、順調にいけば他のメタバースにも順次展開されていくかもしれませんね。

現実のメガネが仮想空間とリンクしていくなんて、すごい世界がそこまで来ています。

 

メガネNFTが買える場所

オープンシーのロゴ

今のところ上記NFTが買えるのはOpensea で、初期ロットはイーサーリアムチェーンのみの対応になっています。

発行枚数も初期モデルに関しては、

  • TOKIWA made が36型を各1枚
  • SUNgrazie が46型を各1枚

という限定的な数量だけの販売になっていますし、会社の持ち分などがあるのですべてが販売されるかはわかりません。

現在は試験的に売られていて、現時点で販売が開始されているのは2ブランドそれぞれ1枚だけ、価格は1eth(約26万円ほど・1ドル130円換算)です。

もともと、メガネ自体の保証書としても使うために開発されているNFTメガネですから、今後、NFTメガネブランドが本格的に稼働し始めると、買いやすい価格で発行枚数の多いお手頃なNFTも販売されるようになるでしょう。

 

今後の展開に期待

初期モデルの枚数自体が各1枚と限定されているため、早く買えば投資対象やアートとしてそれなりに価値の出そうなこちらのNFT、

鯖江市も応援しているプロジェクトなので、日本のメガネNFT業界が主流になれば間違いなく歴史的な一品になります。

気になった方はお早めに入手しておいたほうが良さそうです。

どちらにしても、メガネ業界では世界初、そしてブランドの初期モデル、というのは所有欲をくすぐってきますね。

 

商標登録も進んでいます

メガネNFTの商標登録が進んでいます

TOKIWA made の製造元、株式会社 上出眼鏡では「NFT メガネ」「NFT サングラス」「NFT eyewear」「NFT glasses」など、メガネに関するNFT関連の商標登録が進んでいます。

商標登録といえば昨今では悪用の懸念がありますが、今回NFT化した2ブランドは鯖江の会社なので、(今後の展開を考えても)商標権の独占などはしないと思います。

いい意味でニュースに取り上げられて知名度を上げるためや、商標マフィアに悪用されないための牽制の意味があると思います。

日本のメガネブランドが集中している鯖江でNFT発行が当たり前の状態になれば、日本のメガネ業界が大きく変わりそうですね。

5年後、10年後が楽しみです。

 

まとめ

最近では、オシャレなブランドが増えてきて、伊達メガネやファッション用途が増えてきました。

その反面、メガネ業界は古くから続く老舗が多いため、こういった革新的な出来事ってすごく少ないんですよね。

こうして老舗だらけのメガネ業界から口火を切って国産ブランドNFTがスタートしたのは、黒船来航ぐらい異例といってもいいぐらいの出来事でしょう。

ブロックチェーンとメガネの相性は悪くないはずですし、アパレルと違って通年身につけるアイテムだからこそ保証書としての効果は期待大。

この取り組みが今後のスタンダードになるように応援しています。

TOKIWA madeのNFTはこちらから見れます

SUNgrazieのNFTはこちらから見れます

 

 

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