今回の記事では、保護者のみなさまからご相談の多い「子どもがメガネを嫌がって掛けてくれません。」という内容にフォーカスを当ててみます。
お子様によっては、「治療として掛けないといけないのに嫌がってしまう。」と眼科の先生やメガネ屋に相談しても、「取り敢えずメガネ掛けないといけない目なので、お家で頑張って掛ける練習をさせて下さい。」
とだけ言われ、具体的な解決策を提示されず、途方にくれてしまう保護者のみなさんも多いそうです。
当店の店長自身、子どもに3歳の頃から治療用メガネを掛けさせてきましたが、なかなか苦労しました。
同じ悩みを経験したからこそ、困っている皆さんに掛けさせるコツなどをお教えできればと思い、今回の記事を作りました。
メガネを楽しく掛けてもらうために、ぜひ最後まで読んでみてください。
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~はじめに~メガネを掛ける前に、快適にすごせる状態を作ろう
メガネは作る前から、掛けさせる準備が始まっていると言っても過言ではありません。
眼科で処方箋をもらって、メガネ屋さんで「さぁメガネを作ろう!」となった時に、親御さんが気にしておくポイントをご紹介します。
- メガネを選ぶ時に、好きなデザインやカラーなど子どもの意見も尊重する
子供がメガネを掛けるとなったら、「可愛いメガネを掛けさせてあげたい!」というのは、ほとんどの保護者が考えるかと思います。
ですが、ここで覚えておいてほしいのは、【親と子供が思うオシャレには大きな違い】があります。
好きなカラーやデザインを選ばせると、親が掛けさせたかったメガネじゃないとなることも多いですが、そこは掛けてくれることが大事なので「え~それ~?」などと言わず、その子の意見も尊重してあげることも大事です。
気に入って選んだメガネだからこそ、愛着をもって掛けてくれることにも繋がります。 - フレームの材質などによって、重さや掛け心地がどのように違うか確認する
材質によっては、一般の方がびっくりするぐらい重さや掛け心地が変わってきます。
選んだメガネが、毎日掛けるメガネとして問題がないかなどメガネ屋さんに詳しく質問してみましょう。 - フィッティング(掛け心地)が上手にできるスタッフに任せよう
フレームを選んだら、最後はレンズ加工とフィッティングです。
ここが駄目だと、どんなメガネでも、「ずれ落ちる」「見えづらい」などがおこってしまい、最高のパフォーマンスは発揮できません。
技術力の部分になるため、担当者によっても大きな差がでるポイントなので、信頼できるメガネ屋を選びましょう。
これらが全て出来て、やっとメガネを掛けるスタートラインに立っと言えます。
この一つでも欠けてしまうと、子供が嫌がる原因につながる場合がありますので、気を付けてみてください。
子どもがメガネを嫌がる原因を考えてみよう
掛ける準備が万端でも嫌がる場合は、このステップに進んでみましょう。
みなさんの中には、毎回子供がメガネを嫌がってしまい、「なんで掛けないの?掛けないと治らないよ!」などと感情的になってしまうこともあるかもしれません。
ですが、ほとんどの場合、子供にも何かしら嫌がってしまう【理由や原因】があるものです。
まずは、怒って掛けさせようとする前に、根気強く話を聞いてみて【なぜ?】メガネを嫌がるのかを聞いて、原因を探してみることが大事です。
それを聞かずにただ「掛けなさい!」では、より「掛けたくない!」となり負のスパイラルに陥ることが多いので、注意しましょう。
具体的な対策方法とは?
原因が分かったら、その子に合わせて原因の改善の実施してみましょう。
今回は、その中でもメガネ着用に前向きになれる効果が大きいと思われる、基本的な対応策をお教えします。
- メガネを掛けた時は、家族みんなで毎回褒めてあげる。
- 大好きなパパやママの真似を好む傾向があるので、保護者の方も一緒に100円均一の伊達メガネでもいいので掛けてお揃いにする。
- 幼稚園、保育園、学校の先生に「子供がメガネを掛けていたら、かっこいいね(可愛いね)と褒めてあげてもらえませんか?」と伝えて、保護者以外からも褒められて自信を付けさせる。
- 普段から「動画ばっかりみてると、メガネになるよ!」や眼科で「メガネ以外の方法はないですか?」などを言っていると子供にメガネがネガティブなイメージがつくため、そういった言葉を控える。
- メガネを掛けて、好きなアニメや絵本などを見せてあげて、よく見える実感をさせてあげる。
- 子供に分かりやすく「なぜ眼鏡を掛けないといけないのか」を説明してあげる。(子供なりに理解し納得して掛けてくれる場合もあります。)
まだまだ色々ありますが、よくアドバイスするのは、この辺りかと思います。
こんなの当たり前だよと思いつつ、もう一度頭の中で整理をしてアプローチをしてみてはいかがでしょうか?
また子供がメガネを掛けてくれなくてイライラして怒ってしまうなどよくあることです。
もちろん怒ることが全て悪いわけではないですが、子供さんにとって、今まで顔に掛けていないものを掛けないといけない「不安や嫌な気持ち」があるのも理解してあげてください。
いずれにせよ、焦らず、あきらめず、少しずつでもいいので、根気強くメガネに対してポジティブな考えを持ってもらうのが大事です。
大切なのは「大人が子どもに対して掛けたいという環境を作ってあげる」ことです。
メガネ屋さんを上手に使おう
それでも自分たちだけでは難しいとなることもあると思います。
その際は、気楽にメガネ屋さんに相談してみてください。
「メガネを掛けないことぐらいで、メガネ屋さんに行くのは申し訳ない。」と考える方もいらっしゃいますが、子供達の視力を守ることもメガネ屋の仕事です。
メンタル的な相談はもちろんですが、一般の方が気付かないような、度数やメガネが曲がったことによる見え方の不調などが発覚する場合もございます。
少し腰が重いかもしれませんが、勇気を出して扉をくぐってみて下さい。
案外、拍子抜けするぐらいスーっと悩みが消える場合もありますよ。
もちろん当店では、相談だけでも受け付けておりますので、遠慮せずにお気軽にご来店くださいませ。
おわりに
子供のメガネは、意外と長いお付き合いになることが多いです。
また視力の発育を促進させるためには、不可欠な道具にもなるため、常に掛けてもらうことが重要となります。
それには、子供だけの力ではなく、「保護者の継続的なサポートが必要不可欠」です。
子供達の明るい未来のためにも、諦めず根気よく続けていきましょう。
もちろん困ったときは、一人で悩まずに周りの方と相談してみてください。
家族みんなの笑顔が、子供達の目の発育にも不可欠と考えております。
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